白夜の女騎士(ワルキューレ)@Bunkamuraシアターコクーン (昼・夜の部)

・・・いやぁ・・・素晴らしかったよ・・・幸運にも2度見ることができたんですが、内容が濃すぎて見るほうも消耗しました。とにかくずんが全力で!演じてるのが本当に伝わってきていい仕事、経験ができてほんとによかったと思うと同時にその瞬間を見ることができて至福でした。
まじめな感想もあるよ。
モチーフのニーベルングの指環は、ギリシャ神話?て人間関係がむずかしくて全体像を感じ取るしかできなかったんだけど、その後の信長(勝村さん)の位置づけがすごい斬新でびっくりしたのです。えと、まず神様(=六平さん)がいるのね。

  • ジークフリート(≒空飛びサスケ@ずん):神様の双子の兄妹(兄・ジークムント 妹:ジークリンデ)が愛し合ってできた恐れを知らない少年
  • ブリュンヒルデ(≒眠り姫@杏ちゃん):ワルキューレ(神様の娘で、戦場で倒れた英雄をワルハラに連れてくる)のひとりで、近親相姦の罪で神様に裁かれるジークムントをワルハラに連れてくるという命令に背いて、彼を逃がし、ジークフリートを宿しているジークリンデをかばったことで神様の怒りに触れて、炎で燃える岩山に眠らされることとなる

な、これ説明しただけで矛盾だらけだろ。ジークフリートが炎をものともせず越えて(眠り姫ぽく)ブリュンヒルデを救いにくるところが最後のシーンになぞらえられてるわけですよ。眠り姫はその後の信長の妹という設定で、本能寺の変にて本能のまま夢の中で75回犯されたりなんかしてるわけで、その後の信長はジークムントであり、ブリュンヒルデとして描かれてる眠り姫はつまりジークリンデでもあって、信長とサスケ(親子になるよな)が友情を築くという展開がもう凄いと思いました(あくまでもモチーフを知ったうえでのあたしなりの解釈)。なんつーか、血のつながりの愛であったり、それすらも越えた愛みたいなもんを感じた。
何か(国とか人種とか血のつながりの禁忌とか)を隔てる一本の白い線が闘争本能をかきたてたり、滑走路の象徴であったり、いろんな意味が読み取れて、すごいエネルギー感じました。

ここまで書くだけでめっちゃ時間かかった・・・まじめに書くもんじゃないネ☆ あたま悪い感想も。

  • 入った瞬間から演者のみなさんが舞台をうろつきまわってんのね。ずんはいないんだけど。杏ちゃんが赤Tシャツにスニーカー、穴あきジーンズでものすごいかわいかった。ほんとぎりぎりまで舞台にいたよ。あと濱田マリと山口紗也加もすげーかわいい。同じ女子とは思えない。
  • 舞台にちっちゃい奈落(っていうのかな)がいっぱいあって独特な感じ。奈落をバタンバタンと閉める音も効果的でした。
  • 舞台の後ろがどーんと開いてて(搬入用かな)、ふつーに外が見えるの。そっからどーんとバイクが入ってきたりな。
  • サスケ登場、孵化のシーンがいきなり最高に素晴らしかった。いきなりMAXの動きと演出ですよ。
  • そして棒高跳びにてワイヤーアクション。これがまた素晴らしく棒高跳びの様子を表現していて、ずんの動きも緊張感あふれていて息が詰まる。
  • 『ヒト。それは、空を飛ぶために、4本の足から、2本の足で立ち上がった動物だ。四足の動物が、空へと助走をしていく途中の姿だ』
  • 失敗して奈落に吸い込まれる、傷つくずん様をワル!、キュー、レ?の3人が抱きかかえてはけるんですが、女子3人に抱えられておいしいな・・・と
  • ライト兄弟、昼の部は肉、夜の部はりんごを食べてた
  • ワル!(山口紗也加)、キュー(持田真樹)、レ?(濱田マリ)がワルキューレの騎行にのせて登場。バッキャロー!て白い線につばを吐くワル!がかわいい。持田真樹はすげーちっちゃいんだな。あなたの胸は遠く見えるわ、て濱田マリがいわれるのがおもろい。背中にねじがついてる衣装がかわいい。
  • 富士山のふもとのお部屋にて、手紙を書いたり、段ボールの中からおまけ(杏ちゃん)が出てきて謹んで拝聴いたしますと頭を下げる無邪気なずん様にきゅんきゅん。
  • 富士に不時着、ライト兄弟とおっかけっこ、その後の信長登場。うんこも一刀両断してしまうシーンに爆笑。
  • 無線がこれまた効果的に登場するんだな。「声を聞かせてくれ」「♪ほーろほーろほーろ♪」て裏声で歌うずん様かわゆす☆
  • 系図(信長がボーリングの要領で巻物をきれいに開くとこに拍手)を見ながら、のぶなが、のぶなが、のぶなが、のぶなが・・・て言い続けられる滑舌はすげーなーと思ったけど、実際言ってみるとそれほど噛みそうでもないな。
  • 「じょそう」「ふみきり」「ひこう」と棒高跳びの単語を、「女装」「踏み切り」「非行」ととらえるずん様のコネタ演技が! 女装が最高すぎました。非行もかわいかった。
  • 神様の六平さんが惚れ薬で「すきだ!すきだ!すきだ!すきだ!」てめっさおもろい動きをするんですけど、これ、今後テレビの中のずん様にもやることにします(やめれ)
  • 2度目の高飛びも失敗、今度は中央のかごにぴたっとおさまるサスケ。てか、うまいこと入るんだけど、あの体勢を維持するのはかなりしんどいんじゃないかと思った。神なんて猿を「しめす偏」で清めただけじゃないか!と、後方から逃げるサスケ、追う神様、巨人族、コビト(ニーベルンゲン。人間にベルつけてニーベルンゲン)。出待ちしたい。
  • 逃げるとこや、高飛びのシーンがスローな動きになるんですけど、これまで見た舞台でしっくりくることがなかったんですが、これはスローな動きがみなさんすごくうまくて感動。一挙一動にまったく違和感を感じなかった。ずんがワイヤーで釣られてるときなんてすごいきつそうだったけど、ほんとにうまかったよ。
  • 2幕。富士山の火口付近で虫をつぶす勝村さんのいいお顔が素敵すぎます。
  • 起きてきたずん様がもよおした様子で、ジーパン下ろしたーぱんつデターーーーー☆ 昼の部はあんまりおろしてなくって何色だったとかあれは衣装なのかとかほんとは絶対派手なビキニとかはいてるだろ、とか女子の妄想ひろがりまくりんぐ☆なチラ見せぱんつでしたが、夜の部はまる見えぱんつだったよ!!! 完全にトランクス見えました、ほんとな、血圧急上昇阿鼻叫喚の萌えMAXシーンでございますわよ!(そこなのか)
  • ずん様ひとり芝居、お代官様と町娘のていで「いいじゃないかいいじゃないか」(おっぱいもみ手で)「やめてくださいやめてください」 しーーーーぬーーーーーー☆☆☆ これ演技じゃないと絶対見れないずんだなぁ・・・いいもん見れた。
  • 夜の部はこのシーンで勝村さん(医者コス)(コスって言うな)が吹いちゃって、ずんがばしっとたたくシーンも(笑)。
  • このあたりで、ずんが舞台から降りて通路に出てくることが何度かあって、夜の部は非常に近いところでずん様を臨むことができて気絶寸前でした。舞台用に目元が強調されたメイクで、ジーンズはリーバイスでした(どこ見てんだ)。まじで男前で死んでもいいくらいかっこよかった。
  • 昨日の部屋に戻ってきたサスケ、おまけにかごにおしこめられる。夜の部ではむりやりすぎてごの中でずんが痛がってた(笑)。見えてる見えてる!
  • 信長をどーんと投げるおまけ(爆笑)。やったのか?やったのか!とジャンプする信長、全力だよこのひと(笑)。
  • ワル!、キュー、レ?の3人に口を滑らせたことで足蹴にされるサスケもおいしいな、と(完全にS目線だ)
  • 富士山をロッククライミングのていで、命綱でつられてサスケと信長が本気でもみあうんですけど、勝村さんがずんを踏んだり、ずんが頭突きしたり(フリでした)、ほんときつそうだ。大爆笑でしたが。ずんが「ごめんなさい、ごめんなさい」て言えば勝村さんが「この繰り返しだな」と(笑)
  • 飛翔のシーンがほんとにいちばん感動した。特に昼の部ははじめて見たこともあって。2度失敗してるのを見てるだけに胸のすくような想いがして、。この解放感、開放感がたまらなかったよ。
  • 『大和の国は、まほろばの富士の高みから眺めれば、富士の頂きは硝子のるつぼ。ふもとは空飛ぶ少年の、滑走路だ!』
  • フライングさぁ、ジャニーズ風に足を曲げるな!て蜷川さんに怒られたらしいけど、ジャニーズフライングがよくわかんないので、なんとも。姿勢良くてきれいだったよ(これもせりふ言うの絶対大変だよなぁ)。こないだ見たあずみとは演出的に使われ方が全然違う印象。徐々に笑顔になっていくサスケにこっちまでほっとする。
  • カーテンコール、夜の部ではずんが走って出てきて、舞台から落ちそうな勢いでお辞儀してさらに感極まった。よかったね!よかったよ!ありがとう!

参考:フライングの時に使われている「ワルシャワ労働歌」試聴(日本では60年代の学生運動の時によく使われていたそう)