黄金を抱いて翔べ

原作ラブ、というか郄村薫が本当に好きなので見に行きました。出てる人を見たくて内容度外視(ってほどでもないけど)で映画見てたのでこういうの久々かもなー。なんつうか、わたしは郄村薫の隙のない絶望感というか、救いのない世界観が好きなのかもしれん、と思った。

大阪の空気感がリアルですごいよかったー。ほんとに東方神起の子、あの阪神の前の歩道橋歩くロケしたのかしら・・・すごいな。原作読んでない人にとっては詰め込み感あるんじゃね?と思いつつほぼ原作通り、という感じで満足です。井筒監督自身のことはそんなにすきじゃないけど、映画はリアリティあるなーと思いました。

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金塊強奪計画はもともとそんなに綿密なものじゃなくて偶然に左右されてるところもたくさんあるしざっくりしたものなんだけど、20年も前の作品だけど案外できちゃいそうだなー、とごり押しできそうなところが面白いよね。でもそこに痛快さの「快」があんまり感じられないというか、どことなく隠微な痛さばかりが際立って逆にそれがすごいリアリティというか、郄村薫だなーと思った(主観ですが)。
あとやっぱ、日本って平和ボケしとるよね・・・ああいう警備の甘さって大阪の空気ならではと言っちゃなんだけど、危機管理体制としてあれはないよな、でも緊急時にぼけーっとしてしまいそうでこわい。
撃たれて、モルヒネ打ってもどさーっと地面に落下したりして、生きてるとは思えないけど、最後のシーンはいらなかったかなぁ・・・あの意図がわかんなかった。

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つまぶきくんはわたしの中でどこにでもいるふつーの男子、というイメージがあって特段なんとも思ってなかったけど、そういう「普通の」役者からはもう一歩抜け出してるんだなーと思いました。同い年なんだよねー。まだやっぱ貫禄は足りない気がするけど(でも32歳で貫禄ありまくりでもいやだよねw)、このままいい感じで年とって役所広司とか佐藤浩市みたいな感じになっていくのかなーいいなーと思いました。ちょっと見方が変わった。これが溝端くんにはないところだな。浅野忠信のおっさん感もはんぱねーな、と思いましたね・・・あの角刈りね。ちょっとイカれた感じとたまに見せるコミカルなところがよかった。奥さん役の人がこないだテレビに出てて夫の人が「タイプだ・・・」て言ってたからちょっと面白かったw モモ役の東方神起の子もすごいリアルでよかったです。アイドル(?)なんだよねぇ、あの子。リアルだったらダメなんだろうけど、隠微だけど無邪気な感じがよかったわー。この子が出てるからこその(?)エイベ感が新鮮でしたww